冬場の停電対策には欠かせない「暖房機器」ですが、電化製品の中でも「熱を発生させる家電」は消費電力が大きいため、ポータブル電源で使用する場合は「大容量(蓄電容量が大きなもの)」である事が必要不可欠です。
ところが、大容量のポータブル電源ともなれば購入価格は数十万円にもなるため気軽に買えるものではありません。
そこでこの記事では、蓄電容量の小さなポータブル電源でも使用することが出来る「冬場の停電対策におすすめの暖房機器」について解説をします。
記事のポイント
ポータブル電源で使うおすすめの暖房器具
お家全体を暖めてくれるストーブ
乾電池式のストーブ
ポータブル電源で使用出来る「暖房機器」以外にもおすすめの暖房器具をご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
暖房機器の消費電力
おすすめの暖房機器を解説する前に「熱を発生する家電の消費電力」について先に解説をしますが、ポータブル電源にはそれぞれ「変換効率」と呼ばれるものがあります。
変換効率の求め方
ポータブル電源の容量「1,000Wh」× 変換効率 =実際に使用出来る容量
もう少し詳しく知りたい方は下の「重要!ポタ電の変換効率」をご覧ください。
■変換効率が80%のポータブル電源の場合
熱を発生させる家電 | 消費電力の目安 | 1,000Whの蓄電容量で使用出来る時間(目安) |
ハロゲンヒーター | 300W~1000W | 45分~2.5時間 程度 |
セラミックヒーター | 600W~1200W | 使用不可の可能性あり |
エアコン(8畳用) | 900W | 50分 程度 |
こたつ | 100W~300W | 8時間~2.5時間程度 |
ホットカーペット | 500W | 1.5時間 程度 |
このポータブル電源は「変換効率」が80%なので実際に使用できる容量は「800Wh」になる事が分かるのですが、この800Whを暖房機器の消費電力で割れば「実際に使用出来る時間」を計算することが出来ます。
このように計算してみると分かるのですが、ポータブル電源で暖房機器が使用できる時間はかなり短い事が分かります。
そのため、ポータブル電源の使用に於いて「熱を発生させる家電を選ぶ」際は、事前にメーカーや専門店に確認する事がおすすめです。
注意が必要
スマートフォンなどを充電する場合「USB」と「ACコンセント」では、充電出来る回数が異なる可能性があります。
ポータブル電源で使う「おすすめの暖房機器」
ご紹介した暖房機器の場合は「消費電力が大きい」こともあり、停電時に使用するには「大容量のポータブル電源」が必要です。
また、蓄電容量の少ないポータブル電源で使用できた場合でも、直ぐにバッテリー残量が尽きてしまう可能性があるため現実的ではありません。
そのため、ポータブル電源で冬場の停電対策を検討する際は「消費電力の小さな暖房機器」を選ぶ必要があります。
ポータブル電源におすすめの暖房機器は「電気毛布」
熱を発生する家電は消費電力が大きいのですが、電気毛布に関しては「50W前後が一般的」です。
そのため、定格消費電力が50Wの電気毛布を先ほどのポータブル電源で使用する場合は・・
熱を発生させる家電 | 消費電力の目安 | 1,000Whの蓄電容量で使用出来る時間(目安) |
電気毛布 | 50W | 16時間 程度 |
使用する事が出来ます。
また温度調整をする事で、より長時間の使用が可能になるため「電気毛布はポータブル電源との相性が良い」と言えます。
ここがポイント
メリット:充電時間が短いので急に必要になった時でも直ぐに使用できる
お家全体を暖めたいなら「ペレットストーブ」もおすすめ -番外編-
乾燥した木材を円筒形に圧縮成形した「木質燃料」を使用するペレットストーブは、お家全体を暖めたい場合におすすめです。
ペレットストーブも暖房機器の中では比較的消費電力が小さいのですが、かなりの広範囲を暖めることが出来る優れものです。
着火時には400W前後の消費電力が必要になるものの、燃料に着火した後は50W~100W程度の消費電力で使用する事が出来ます。
また、ペレット燃料の場合は「石油」とは異なり、長期間の保存に優れている上、嫌な臭いも発生しないため停電時以外でも「省エネの暖房機器」としてお使い頂くこともおすすめです。
熱を発生させる家電 | 消費電力の目安 | 1,000Whの蓄電容量で使用出来る時間(目安) |
ペレットストーブ | 50W~400W | 15時間 程度 |
乾電池式の石油ストーブや薪ストーブ
勿論、乾電池式の石油ストーブや薪ストーブを使えば、停電時でも「問題なく暖が取れる」と言われますが、世の中には「石油が苦手な方」も多く居ます。
また、薪ストーブの使用に関しては「住宅街」だと近隣とのトラブル(排煙)になる可能性もあるため、使う場所を選びます。
その反面、ペレットの場合は住宅街での使用につても問題はなく、排煙で近隣とのトラブルを起こす事もありませんので、これから新築やリフォームをお考えの方におすすめの「冬場の停電対策の一つ」です。
まとめ
この記事では【ポータブル電源】冬場の停電対策|ポタ電におすすめの「暖房機器」について解説をしましたので、最後にポイントを整理しておきます。
記事のまとめ
暖房器具をポータブル電源で使用する場合は「消費電力と変換効率」が重要
ポータブル電源で使用するなら「電気毛布」がおすすめ
ペレットストーブは消費電力が少なく、お家全体を暖める事が出来る
停電対策には「乾電池式の石油ストーブ」や「薪ストーブ」がおすすめ
暖房機器は消費電力が大きいため、ポータブル電源の容量が小さい場合は短時間しか使用する事が出来ないのですが、電気毛布は消費電力が小さい事もあり、冬場の停電対策用の「暖房機器」として常備しておきたいところです。
また、暖房機器以外にも消費電力が大きな家電はいくつもありますので、停電対策用のポータブル電源をお考えの際は、メーカーや専門店にご相談の上、購入することがおすすめです。
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