ポータブル電源の需要に併せて「ソーラーパネル」を購入される方も増えていますが、ポータブル電源ユーザーの中にはこれから購入を考えたいと思っている方も多いかと思います。
この記事では、ポータブル電源で使う「ソーラーパネルの基礎知識」の一つ:単結晶と多結晶の違いについて解説をします。
記事のポイント
ソーラーパネルの材料
ソーラーパネル選びに必要な「変換効率の目安」
初心者の方でも分かり易く解説をしますので、ポータブル電源用のソーラーパネルについて興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
※ソーラーパネルの基礎知識②はこちら⇩⇩⇩
ソーラーパネルの種類
ソーラーパネルの種類を解説する前に、一般的に使用される「言葉の意味」についてご紹介しておきます。
用語の解説
・ソーラーパネル・・太陽光パネル、太陽光発電・太陽電池などと呼ばれますが「広義に捉える」と全て同じ
・セル・・ソーラーパネルを構成する「最小の単位」の事 ※知らなくてもOK
・変換効率・・エネルギー源をどれだけ電力に変換することができるかが分かる数値(%)
他にも「専門用語」はありますが、ポータブル電源のソーラーパネル選びには「必要がない」のでこの記事では割愛します。
ソーラーパネルを作る材料
ソーラーパネルが作られる際の「材料・原材料」には数多くの種類があります(細かく分類した場合)が、基本知識としては次の3つの単語を知っていれば充分です。
ここでのポイント
有機系
化合物系
シリコン系
この中でも「シリコン系」の材料が使用される事が多いのですが、ここもあまり気にする必要はありません。
因みに、下画像はEcoFlow 400Wソーラーチャージャーの説明書になりますが、「セル種類:単結晶シリコン」と記載があるので、このソーラーパネルにはシリコン系の材料が使用されている事が分かります。
また、効率:22.4%(変換効率)についての記載もありますが、20%を超える変換効率は「高水準」と判断できる値です。
材料について触れたところで、ここからは本題の単結晶と多結晶について解説をします。
ソーラーパネル:単結晶
ソーラパネルに使用される材料:シリコンとは、「高温で溶かしたケイ石」を時間をかけて冷却したものから作られた「結晶」の事を言います。
そのため、専門用語では「単結晶シリコン」とも呼ばれますがここも覚える必要はがありません。
ソーラーパネル:単結晶の特徴
高純度(シリコン原子)で作られるため変換効率が高い
ソーラーパネルの見た目が均一(ムラが無く黒っぽい)
多結晶と比べると「コストは高い」
変換効率の高さについては、早朝や夕方の「低日照の時間帯」に於いても定格出力に近い電力を発電することが出来ます。
そのため、「曇り空」の下で使用した場合でも効率良く発電してくれるので、防災用(停電用)としても単結晶はおすすめです。
ソーラーパネル:多結晶
多結晶の場合も単結晶シリコンと同じように「多結晶シリコン」と呼ばれますが、ソーラーパネルの話題の中では「多結晶」で意味は通じます。
ソーラーパネル:多結晶の特徴
単結晶を作る際に出た「端材(はざい)や不良品」を集めて作られる
見た目にムラがある(上画像)
コストは安いが変換効率は劣る(単結晶と比較した場合)
端材・不良品と聞くと語弊(ごへい)がありますが、主な目的は再利用や製造コストを削減するために作られたソーラーパネルなので産業用などに多く用いられています。
しかし、変換効率は多結晶と比較した場合に数%程度劣るため、コスト重視・再利用(エコ)目的以外で多結晶を選ぶのはおすすめ出来ません。
変換効率の参考値
単結晶と多結晶の違いについて解説をしましたが、変換効率が気になる場合は下記の数値を基準に判断する事もおすすめです。
ここでのポイント
単結晶の場合の変換効率・・18%以上がおすすめ
多結晶の場合の変換効率・・16%以上がおすすめ
※冒頭にご紹介したEcoFlow 400Wソーラーチャージャーの変換効率:22.4%はポータブル電源のソーラーパネルに於いてはトップクラスの値です。
まとめ
この記事では、ポータブル電源で使用するソーラーパネルの基礎知識①|単結晶と多結晶の違いについて解説をしましたが、最後にポイントを整理しておきます。
記事のまとめ
ソーラーパネルの「変換効率」=エネルギーをどれだけ電力に変換出来るかを示す数値(%)のこと
ソーラーパネルの材料には「シリコン」が多く使用されている
ソーラーパネルには、単結晶と多結晶がある
単結晶のソーラーパネルの方が性能は良い
単結晶のソーラーパネルを選ぶなら「変換効率:18%以上」がおすすめ
大手ポータブル電源メーカーが取り扱うソーラーパネルについては、殆どが単結晶を採用しているため「単結晶か多結晶を選ぶ作業が無い」のですが、ECサイトで販売される「低価格帯のポータブル電源」には「多結晶」も多く使用されています。
※低価格帯のポータブル電源選びの際に注意したい「波形」についてはこちら⇩⇩⇩
しかし、多結晶のソーラーパネルも極端に性能が悪い訳では無いため「多結晶しか取扱いが無いポータブル電源」だとしても気にする必要はありませんが、ご紹介した変換効率は念のため確認するようにしてください。
最後に、ポータブル電源を選ぶ際にはある程度の知識が求めらため、価格やデザインだけでポータブル電源を選んでしまうと「思わぬトラブルに遭遇」することもありますのでご注意ください。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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