不動産の価格を示す基準に「坪単価(つぼたんか)」と言う言葉がありますが、これは土地や建物の価格を面積当たりの単価(1坪:3.30579㎡)に置き換えたものを指します。
坪単価の例
2,000万円:50坪の土地 ⇨ 2,000÷50=40 ⇨ 坪単価:40万円
1,500万円:70㎡の建物 ⇨ 1,500÷(70×0.3025)≒70.83 ⇨ 坪単価:70.8万円
不動産の場合は坪単価を基準に判断(高いor安い)する場合が多く、価格を評価する上ではとても有効な手段として用いられます。
また、不動産・建築業界では「スケールメリット」と言う言葉も用いられ、これは単純に「規模が大きくなれば単価は安くなる」事の意味として使われます。
スケールメリットの例
10坪の土地 ⇨ 坪単価:40万円 ⇨ 土地価格:400万円
200坪の土地 ⇨ 坪単価:30万円 ⇨ 土地価格:6,000万円 ※いずれも面積以外の条件は「同じ」と仮定
総額は200坪の土地の方が高くはなりますが「坪単価」が10万円も安いため、200坪の土地の方が「お得・コスパ最強」だと判断することが出来、このようなケースを「スケールメリット」と言います。
そこで、ポータブル電源についても「単価」を計算することで、購入する際の目安になるのでは?と考え、この記事では「容量単価」でポータブル電源の「コスパ最強」の基準を考えると共に、ポータブル電源にもスケールメリットがあるのか?についても検証します。
ポータブル電源の購入をこれから考えている方の「参考」になるかと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
容量単価とスケールメリット
容量単価とスケールメリットを考えるにあたり基準となるルールを決めておきます。
容量単価のルール
搭載される蓄電池・・リチウムイオン電池
ポータブル電源価格・・「定価」を用いる
出力ポートの違い・・考慮しない
特殊な機能など・・考慮しない
容量単価とスケールメリットを判断する上では「蓄電池の種類」のみを統一することで、先ずは「単価の違い」を把握することが重要だと考えます。
その結果を踏まえ、個々の「価値基準」で高いor安いの判断をすることが理想です。
比較するポータブル電源
ここからは比較するポータブル電源を選び、実際に「容量単価」の計算と「スケールメリット」について検証を行います。
次のポータブル電源については全てリチウムイオン電池が搭載されていますが、それぞれの機能については考慮しないためここでの紹介は割愛します。
容量単価・スケールメリットにつて検証するのはこちらの5機種です。
メーカー・品番 | 本体 | 蓄電容量 | 販売価格 |
HONDA LiB-AID E500 | 377Wh | 140,800円(税込) | |
HUG400A | 390Wh | 165,000円(税込) | |
Jackery ポータブル電源 1000 | 1002Wh | 139,800円(税込) | |
ハンセン・ジャパンポータブル蓄電池 Linoc | 1670Wh | 330,000円(税込) | |
プロユース蓄電池 NE-BAT3100-Y | 3100Wh | 748,000円(税込) |
ここがポイント
・それぞれのポータブル電源ごとに 円(税込)/10Whあたりの単価 を算出 ※計算式:(税込み金額÷容量)×10=容量単価(円:小数点以下は切捨て)
・スケールメリットについての有無を確認
容量単価とスケールメリットの結果
上記の計算式に基づいて算出した結果、次の表の通りとなりました。
メーカー・品番 | 本体 | 蓄電容量 | 「容量」を「単価」で計算 |
HONDA LiB-AID E500 | 377Wh | 3,734円(税込) | |
HUG400A | 390Wh | 4,230円(税込) | |
Jackery ポータブル電源 1000 | 1002Wh | 1,395円(税込) | |
ハンセン・ジャパンポータブル蓄電池 Linoc | 1670Wh | 1,976円(税込) | |
プロユース蓄電池 NE-BAT3100-Y | 3100Wh | 2,412円(税込) |
10Whの容量単価は「Jackery ポータブル電源 1000」が最も安く、この5機種の中では「コスパ最強」だと言えます。
また、スケールメリットに関しては、蓄電容量の少ない「HONDA LiB-AID E50・HUG400A」の両機種の「容量単価が高い」ことから、ポータブル電源に於いても「スケールメリットはある」と判断することが出来ます。
しかし、プロユース蓄電池 NE-BAT3100-Yに関しては「割高」に感じるかも知れませんが、そこは間違いなく「機能の差」と言えます。
※プロユース蓄電池 NE-BAT3100-Yの「機能の差」についてはこちら⇩⇩⇩
このような「容量単価」や「スケールメリット」はポータブル電源の善し悪しを判断するものではありませんが、「不動産の坪単価」と同じように、購入時の目安にはなるので「コスパ最強」の基準を考えるのであればこの考え方はおすすめです。
まとめ
この記事では、ポータブル電源の価格を「容量単価」に置き換えて検証しました。
不動産の「坪単価」についてもそうですが、土地や建物もそれぞれ「メリット・デメリット」があるため「単価」だけでは善し悪しを判断する事は出来ません。
しかし、このような考え方を持つ事で「ポータブル電源の相場感」が分かるため、購入を検討する際の「材料の一つ」になる事は間違いありません。
今回の検証ではJackery ポータブル電源 1000がコスパ最強だと判断しましたが、他にもコスパ最強のポータブル電源はありますので、今後もこのブログを通じて「違う視点」も交えて検証して参ります。
最後に、ポータブル電源に関するトラブル(購入後の不具合など)が増えていますので、ご不明な点がありましたら下記までお気軽にご相談ください。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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