停電対策(防災対策)用のポータブル電源を検討する際に「エアコンは使えますか?」と聞かれる事が多いのですが、容量の小さなポータブル電源では起動させる事さえ出来ない事もあります。
そのため、エアコンをはじめ電子レンジなどの「消費電力(起動電力)の大きな家電」をポータブル電源で使用する場合は、ある程度の知識が求められます。
※起動電力に関する記事はこちらをご覧ください⇩⇩⇩
そこでこの記事では、そのような家電でも全く気にする必要が無い「大容量のポタ電」を使って、エアコンを使用した場合はどうなるのか?について解説をします。
停電対策でエアコンを使用したいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
エアコンのスペックと大容量のポータブル電源
エアコン本体には「定格消費電力」の記載があるのですが、今回使用したものは定格消費電力:0.655kWのエアコンになります。
そのため、ポータブル電源に求められる出力(AC出力・定格出力)は0.655kW(655W)以上のスペックが必要となります。
大容量のポタ電は SUNGA:LK3000
今回使用したポータブル電源は、SUNGA社のLK3000(Expertモデル)です。
スペック
蓄電容量・・2112Wh
搭載電池・・リン酸鉄リチウム
AC出力・・定格3000W/最大6000W
このエアコンに求められる「655W」を遥かに超えるAC出力(3000W)があるため、LK3000の場合は全く問題なくエアコンを使用する事が出来ます。
エアコンをポータブル電源で使ってみる
特に準備が必要なものは無いのですが、エアコンとポータブル電源の間には消費電力を測定するチェッカーを挟んで運転をします。
※今回使用したチェッカーはこちら
運転を開始
室温が30℃のダイニング・キッチンで、設定温度を25℃(冷房)で運転を開始。
LK3000に表示された消費電力「504W」が運転開始の約1分後の値(下動画)となりますが、運転開始直後は消費電力は小さく(5W~20W程度)、徐々に消費電力が上がって行くイメージです。
注意が必要
リビングに設置されるエアコンなどは「200V仕様」もあるのでご注意ください。
エアコン以外の電化製品も同時使用
大容量のポータブル電源の場合は、エアコンだけであれば難なく使用する事が出来るため、エアコンと同時に「ケトル」を繋いでみる事に。
ケトルのスペック
ケトル・・T-fal
定格消費電力・・1450W
エアコンの消費電力:504Wとケトルの消費電力が約1450Wなので、ほぼそれに近い消費電力が表示されている事が分かります。
お湯が沸くまでの凡そ5分間に渡りこの状態が続くのですが、一般的に「大容量と呼ばれるポタ電」全てがこのような使い方が出来る訳ではありません。
電池残量がゼロになるまで使い切る
満充電(100%)の状態から使い始めたのですが、途中でケトルを使用した事もありエアコンの連続運転時間は4時間弱となりました。
エアコンの設定温度(今回は室温30℃→25℃)に到達すると、消費電力も200W前後まで下がる(今回のエアコンの場合)ため、ケトルを使用しなければ4時間以上の連続運転をすることが出来た計算になります。
注意して欲しい事
この記事では、大容量のポータブル電源でどの程度?エアコンが使用できるのかについて検証をしたのですが、短時間の間に電池残量が100%→0%になるような使い方は、バッテリー(電池セル)の劣化を早める事もあり、おすすめとは言えません。
また、電池残量が0%の状態で長期間放置しておくと、ポータブル電源が使用できなくなることもあるので、電池残量が少ない場合も注意が必要です。
まとめ
この記事では、大容量のポータブル電源でエアコンを使用すると「何時間使えるのか?」について検証をしました。
ポータブル電源でエアコンを使用したいと考えている方は多いのですが、選ぶ機種によっては「動かない」「直ぐに充電が無くなる」と言ったトラブルも珍しくありません。
そのため、ポータブル電源でエアコンの使用を考えるのであれば・・
記事のまとめ
エアコンの定格消費電力
100Vであること
エアコンを使用したい時間
などを確認した上で、メーカーや専門店に相談される事がおすすめです。
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