ポータブル電源を選ぶ際に殆どの方が気にしない「電池セル」(下画像:赤矢印)ですが、リチウムイオン電池から「リン酸鉄リチウムイオン電池」へトレンドが移行しているのはご存知の方も多いのでは無いでしょうか。
また、現在市販されているポータブル電源の多くに「円筒型の電池セル」が使用されているのですが、今後は「電池セルのかたち」にも注目が必要です。
この記事では、ポータブル電源の専門店が解説する大容量ほど差がでる「電池セル」について解説をします。
記事のポイント
電池セルについて
電池セルの種類
ポータブル電源に搭載される電池セルの主流が変わる?
電池セルを知る事で今後のポータブル電源選びの基準が変わるかも知れません。
ポータブル電源に搭載される電池セルにご興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
電池セルとは?
ここがポイント
✽電池セルとは?・・バッテリーを構成する個々の電池の事を言います。
下画像のような円筒型をした乾電池のようなものを「セルまたは電池セル」と言い、現在市販されているポータブル電源の90%以上がこの円筒型セルを搭載しています。
しかし、今後市場に出てくるポータブル電源の主流は「角型」へと各社がシフトしていくことが予想されますが、ここからはその理由について詳しく解説をします。
主流は角型セル
角型セルも円筒型セルも「果たす役目」は同じですが円筒型と比較をした場合は圧倒的な「差」が生じます。
先ほどの円筒型セルと角型セルを見比べると分かりますが、円筒型セルの場合はその形状からどうしても隙間が出来るのに対し、角型セルについては「セル同士の隙間」が殆ど無いため、ポータブル電源内にも効率よく搭載することが出来るのです。
そのため、同じ容量のポータブル電源の場合は「角型セルを搭載」した方がよりコンパクト(円筒型と比較した場合)に設計する事が可能になります。
ここがポイント
角型セルの場合はサイクル寿命も長く「6000回程度」と言われています。
角型セルが優れているポイント
ポータブル電源の内部に効率よく配置する事が出来る
エネルギー密度が高い
サイクル寿命が長い
低温に強い
生産工程の変化
角型セルが6000回ものサイクル寿命が実現できる理由の一つが「溶接」です。
上画像は、円筒型セル同士を溶接で繋ぎ電気の流れを作る工程ですが「溶接作業は手動」です(全ての円筒型電池セルが「手動の溶接」とは限りません)。
それに対し、下画像の角型セルの溶接作業はロボットアームが行うため「溶接の強度や品質」にも大きな差が出ます。
このように、手動とロボットの違いもあるのですが、円筒型と角型では「溶接できる面の広さ」も違うため、「溶接が原因で起こる不具合」も角型セルには殆ど起こりません。
角型セルにはご紹介したような特徴があることからも、今後は各社のポータブル電源も「角型セルが主流」になると予想されます。
ここがポイント
角型セルの場合、溶接ヵ所の不具合が発生しにくい
角型セル搭載|新機種P2002
今後、リリースされる予定(販売時期:未定)のポータブル電源「P2002」は角型セルを搭載したモデルになりますが、従来の「P2001」と比較をした場合「約1㎏の軽量化」に成功しています。
P2002の基本スペック
蓄電容量 2,400Wh
充電時間 3.5時間 ⇦ 急速充電とまではいかない
本体重量 21㎏
UPS機能
ワイヤレス充電 2台同時
販売価格は25万円前後を予定されていますが、リリースが決定するまでは詳細をお伝えする事ができません。
まとめ
この記事では、【ポータブル電源】専門店が解説|大容量ほど差がでる「電池セル」について解説をしましたが、最後にポイントを整理しておきます。
記事のまとめ
電池セルには種類がある「円筒型セル」と「角型セル」
電池セルには種類がある「円筒型セル」と「角型セル」
角型セルは「エネルギー密度が高い」ため、同じ容量の機種と比較するとコンパクト
サイクル寿命が長い ⇨ 充電時間を多少長くる事で電池への負担を軽減
溶接の技術が非常に高く初期不良が少ない
P2002の購入方法や詳細については動向が分かり次第ブログで解説をします。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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