災害時に大規模停電が発生する事は珍しくありません。
また、近年の災害時に於いて発生した停電についての被害状況は下表の通りですが、停電時に使いたい家電のBEST3に入るのが「スマートフォンの充電」です。
主な災害 | 停電戸数 | 電気 |
東日本大震災(平成23年) | 466万 | 3日後:80%復旧 3ヵ月:完全復旧 |
熊本地震(平成28年) | 48万 | 5日後:完全復旧 |
大阪北部地震(平成30年) | 17万 | 3時間後:完全復旧 |
北海道胆振東部地震(平成30年) | 295万 | 2日後:99%復旧 1ヵ月:完全復旧 |
BEST3の中には「冷蔵庫や照明機器」も選ばれており何れも外せない存在ですが、スマートフォンの充電を必要とする方が圧倒的に多い事は言うまでもありません。
そのため、停電対策用として自治会や町内会・マンション管理組合などで常備されるポータブル電源にも「スマホの充電」が求められるる訳です。
そこでこの記事では【ポータブル電源】専門店が解説|ポタ電でスマホを同時に何台充電できる?かについて解説をします。
記事のポイント
ポータブル電源でスマートフォンの充電を「同時に何台まで出来るのか?」
ポータブル電源選びに欠かせない「起動電力と変換効率」
ポータブル電源のスペックとスマートフォンの充電時の消費電力を検証
停電対策用のポータブル電源をご検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。
※停電時に使いたい家電はこちら⇩⇩⇩
スマホを同時に何台充電できる?
ここではiPhoneを例に計算方法を順に解説します。
定格消費電力を確認
充電器(画像:iPhone用充電器)の差し込みプラグ側には「Output:5V-1A」と表示されています。
この充電器でスマートフォンを充電をするには、5V×1A=5Wの電力が必要となります。
これは定格消費電力と呼ばれるもので、どのような家電にも記載があります。
※定格消費電力に関する記事はこちら⇩⇩⇩
起動電力と変換効率
ポータブル電源で家電を使用するには、起動電力と変換効率を知る必要があります。
冷蔵庫やエアコンの場合は起動電力が多きいため、ポータブル電源を選ぶ際にはある程度の知識が必要となるのですが、今回のスマートフォン充電器の場合は起動電力は検討の必要がありません。
※起動電力を知りたい方はこちら⇩⇩⇩
次に、変換効率については実際に使用することが出来る電気の容量○○○Wを確認(又は計算する)する必要があります。
解説に使用するJVCケンウッド:BN-RB62-Cの場合は蓄電容量が626Whに対して「変換効率はお凡そ83%」になるため、実際に使用できる容量は・・
変換効率の計算
626Wh × 83% ≒ 519Wh になります。
スペック
電池セル リチウムイオン充電池
蓄電容量 626Wh(29Ah/21.6V)17,400mAh
AC出力 500W(最大1,000Wh)
充電時間 約8.5時間 車載用シガーアダプター 約11時間
本体重量 6.5㎏
※変換効率を知りたい方はこちら⇩⇩⇩
JVCケンウッド:BN-RB62-CでiPhoneを同時に何台充電できるのか?
iPhoneを充電するのに ➡ 5Wの消費電力が必要
JVCケンウッド:BN-RB62-CのAC出力 ➡ 500W
この事からJVCケンウッド:BN-RB62-Cが1台あれば、下表のように、一度に充電出来る台数と充電可能時間を計算することが出来ます。
iPhoneの充電台数 | 連続使用可能時間 | 合計消費電力 |
同時に10台 | 10時間 | 50W |
同時に20台 | 5時間 | 100W |
同時に50台 | 2時間 | 250W |
同時に100台 | 1時間 | 500W |
JVCケンウッド:BN-RB62-Cの場合は出力が500Wのため、iPhoneを同時に充電するのは100台が上限となります。
100台同時にスマホを充電するのは現実的では無いと思う方もいますが、実際に大規模な停電が起こった際はこのような状況も充分に考えられます。
そのため、災害時用のポータブル電源と併せて電源タップも複数個の常備が必要となります。
まとめ
この記事では【ポータブル電源】専門店が解説|ポタ電でスマホを同時に何台充電できる?かについて、ポータブル電源:JVCケンウッド:BN-RB62-CとiPhoneの充電器で解説をしました。
記事のまとめ
スマートフォンを充電する際の消費電力は「5W(ワット)」が目安
ポータブル電源の変換効率を計算する必要がある
比較的容量の小さなポータブル電源でも「スマートフォンの充電」は問題なく出来る
災害時用のポータブル電源は大容量が重要だと考える方も多いですが決してそうではありません。
今回のように「スマホの充電専用」としてポータブル電源を備えるのであれば、小型のポータブル電源でも充分に活用する事が出来るので、災害時用にポータブル電源を検討されるのであれば「大容量(大)と小容量(小)のポータブル電源」を使い分ける事もおすすめです。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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