ポータブル電源を使った停電対策を考える方が増えていますが、停電は「地震や台風以外でも発生する可能性」はあります。
例えば落雷や人為的ミス(交通事故)によるものが一般的ですが、「太陽フレアによる停電」と聞くと聞き馴染みの無い方が多いのでは無いでしょうか?
この記事では、先般、総務省の有職者会議で公表された内容の一部でもある「太陽フレアによる大規模停電」について解説をしますが、通常の停電とは違い「被害の範囲」は想像をはるかに超える事が想定されています。
記事のポイント
太陽フレアとは
太陽フレアの被害
太陽フレアによる停電対策
また、太陽フレアによる大規模停電が発生する前に「出来る準備」についてもご紹介していますので、ポータブル電源を使った停電対策をお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
太陽フレアとは
本題に入る前に「太陽フレア」について簡単に解説をします。
太陽の表面に見える「黒点付近(黒く見えるヵ所)」で起こる大規模な爆発の事を太陽フレアと言い、これは太陽系で起こる最大の爆発現象と言われています。
また、小規模なものであれば1日3回ほど起こるのですが、太陽フレアが発生すると「電気を帯びたガス(太陽光エネルギー粒子や放射線帯粒子)も一緒に噴出」されます。
この電気を帯びたガスが地球周辺に到達することで「大気圏の外側にある磁気圏」が乱れ、様々な障害が発生するのです。
太陽フレアによる障害例
通信障害
電子機器のトラブル
GPSの不具合・人工衛星トラブル
大規模停電
太陽フレアによる被害は想像を遥かに超える
太陽フレアによる障害についてはもう少し具体的に解説をしますが、一番有名なものとしては「1989年3月13日にカナダ:ケベック州」で発生した大規模停電があります。
この停電による被害は600万人に及び復旧までにおよそ9時間を要したのですが、発生の原因は変圧器の故障によるものでした。
※同規模の停電が日本で発生した場合は「人口の5%」が停電の影響を受けることになります。
また最近(2022年2月)では、イーロンマスク氏が率いるスペースX社の衛星40基が太陽フレアの影響で機能が停止した事も大きく報道されました。
このように、太陽フレアによる被害は「停電」だけではなく人工衛星などにも及ぶため、日常生活に於いて様々な影響が出ると想定されます。
太陽フレアによる停電は「普通の停電対策」では難しい?
総務省の報告書によると太陽フレアによる影響は次のように公表されています。
ここでのポイント
携帯電話が最長で2週間使用できなくなる
GPSが正常に機能しなくなる(数十メートルの誤差が発生)
警察無線や防災無線が断続的に使用できなくなる
気象衛星の利用が制限され、天気予報の精度が低下
航空機は管制レーダーの精度が低下するため、運航休止や減便などによる乱れが発生
このように、太陽フレアによる「停電が発生した場合の対策」については通常の停電とは様相が異なるため、あらゆる分野で対応が求められる事になります。
スマートフォンの充電が不要?
太陽フレアによる影響で携帯電話や通信機器・インターネットが使用出来ないとなれば、スマートフォンやタブレット(PCなど)を充電する意味がありません。
そのため、総務省が公表した「最長の2週間」を停電対策の基準とするのであれば、停電対策に必要なポータブル電源や使用する家電についても制限される事になります。
長期間の停電に必要な家電
電気毛布や扇風機
電気ポットやケトル
ポータブル冷蔵庫
LED照明 など
長期の停電に必要なポータブル電源
大容量のポータブル電源
複数台のポータブル電源とソーラーパネル
シンプルなポータブル電源がおすすめ?
先に解説をしたカナダ:ケベック州で発生した停電の原因は変圧器の故障でしたが、太陽フレアによる影響はポータブル電源にも及ぶ可能性が考えられます。
特に、スマートフォンの専用アプリを使用した機種(通信機能があるもの)の場合は、その影響を避ける事ができません。
そのため、このような停電を想定するのであれば、ポータブル電源も極力シンプル(最低限の機能しかない)なものを選ぶ必要があります。
具体的な停電対策は?
太陽フレアに関する被害想定について「総務省が公表したのが初めて」との事もあり、具体的な対策については今後話し合われるようですが、現在は「警報システムの導入」や「宇宙天気予報」「専門家の育成」などを整備する事が予定されています。
※このような障害(通信機器が使用出来ない)を防ぐ手段として電磁波遮断シート⇩⇩⇩などの使用も効果的
また、最大2週間の停電を想定するのであれば「複数台のポータブル電源やソーラーパネル」を準備しておくこともおすすめですが、太陽フレアがポータブル電源にどの程度影響するかは分かりません。
大規模な停電が起こるのはいつ頃?
太陽フレアによる大規模停電が発生する可能性があるのは2025年頃と予想されており、これは太陽の活動周期から想定しているとの事です。
従って、この記事でご紹介したような事態が今すぐ発生する可能性は低いと言えますが、2025年頃には太陽フレアの発生が活発になると予想されている事からも、事前の準備や対策が必要だと言えます。
まとめ
この記事では【ポータブル電源】被害は想像を遥かに超える|太陽フレアによる大規模停電について解説をしましたが、最後にポイントを整理しておきます。
記事のまとめ
太陽の表面で起こる大規模な爆発を太陽フレアと呼ぶ
太陽フレアが発生すると電気を帯びたガスや放射線帯粒子も一緒に放出される
それらのガスが地球付近に到達すると、大気圏の外側にある「磁気圏」が乱れる
磁気圏が乱れると通信障害・GPSや人口衛星のトラブル、大規模停電が発生する
太陽フレアによる大規模停電は最長2週間と予想
国としての具体的対策はこれから
ポータブル電源で停電対策を考える場合は「通信機能が非搭載」のものがおすすめ
電磁波遮断シートなどでポータブル電源や携帯電話を守る準備も必要
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